「その人は、あなたの何を見ていたのでしょう?」【深夜の連続ツイート】
友人に「その人は、あなたの何を見ていたのでしょう?」と言ってもらえた時、ずっと背中の上に乗っかっていた「何か」が、手を振って遠くへ飛んでいった。アイスクリームの冷たさと甘さが舌の上に広がっていくように、すべてがふわりと溶けて消えていった。
たとえば、唇がひとつしかないから、ひとりにしかキスができないように、きっと僕たちは「ひとつのこと」だけを見て、それだけを信じて、限られた鼓動を重ねていくのだろう。ひとつしか見えないのではなく、ひとつだけを選び見続けていくのだろう。
カーテンを押し上げて入ってきた外の風が、部屋の中を通り過ぎていった。それが想像していたよりも涼しかったのは、秋が近づいてきているからなのか、自分が裸でいるからなのか。たぶんきっと、その両方だと思う。そろそろシャツを着ようと思う。
ただいま、午前2時50分。これで深夜の連続ツイートおわり。今年の夏は、高い場所へ飛行機雲を見に行く。さっき見た天気予報は曇りだったけど、きっと晴れるんじゃないかと思っている。
佐藤ゼミでは、文学作品を通して「考えるヒント」を提供していきます。夏目漱石・芥川龍之介・太宰治・宮沢賢治など、日本を代表する文豪の作品から海外文学まで、私(佐藤)が読んできた作品を取り上げて解説します。チャンネル登録(無料)&高評価で応援お願いします。