投稿

ラベル(大阪)が付いた投稿を表示しています

【万博 EXPO 70】古本屋で見つけた「1970年万博ガイドブック」を読む【昭和レトロ】

イメージ
旅先の古本屋で、1970年日本万国博覧会(EXPO 70)の公式ガイドブックを見つけた。今までの私であれば、おそらく手に取らなかったと思う。旅先ではあまり荷物を増やしたくないし、自宅のスペースが限られているので、なるべく本を増やさないように心がけているからだ。 しかし今回は、今年(2025年)の大阪・関西万博の余韻もあり、思わず手に取ってしまった。保存状態がよかったこと、当時の会場案内図など、当時の資料がセットになっていたのも決めてとなった。 ホテルに戻り、膝の上でガイドブックを開いてみる。1970年当時のレトロなデザイン(もちろん当時は、最先端の未来を感じさせるデザインだったのだろう)が郷愁を誘う。祖父母の家に、このようなデザインの雑誌があったことを思い出す。昭和の雰囲気が、そこかしこに詰め込まれている。 ガイドブックをめくっていくと、所々にスタンプが押してあるのが目にとまった。前の持ち主が、現地で訪れたパビリオンのスタンプを押したのだろう。手書きのサインが添えられているのもあり、パビリオンのガイドからサインをもらったのではないか、と予想する。 最後のページには、宿泊予定と思われるホテル名と電話番号が書き込まれてあった。このガイドブックを眺めながら旅行の準備をして、日程を確認して、そして現地を回ったのだろう。そんなことを考えると、この方の人生にほんの少しだけ触れることができたような気がして楽しくなる。これが「エモい」という感情なのだろうか。使い方が間違ってるかもしれないが、つまりそういうことである。 以前、何かの記事にも書いたと思うが、購入した本の中に所有者の気配を見つけることが、古本を手に入れる楽しさの1つだと、私は考えている。今回は、その楽しさを存分に楽しむことができたのだった。 ちなみに、価格は300円と表記されていた。現在の貨幣価値にすると、1000円から1300円程度になるらしい。もしも次回の万博が50年後に日本で開催されるとしたならば、どのくらいの価格で販売されるのだろう。「紙の本」は制作されるのだろうか。どちらにしても、その時私はすでにこの世にはいないと思うので、検証は次の世代のみなさんに託したいと思う。 【関連】 【大阪万博】当日予約のみで、大阪万博に挑戦してみた。

【大阪万博】当日予約のみで、大阪万博に挑戦してみた。【体験談】

イメージ
9月の下旬に、大阪万博に行ってきました。前日までの事前予約は、全滅状態。まったくの予約なしでの参加でした。 結果、どのような状況になったのか。これから 初めて参加する方のために 、体験談を記してみたいと思います。 今回は、2日連続での参加(初日が夜間券、2日目が1日券)でした。 数ヶ月前に大阪万博に参加した人から「午後の17時を過ぎれば、やや会場が空いてくる」と聞いていたのですが、私たちが参加した9月の下旬は17時を過ぎても混雑しており、何をするにも(トイレはもちろん、グッズを購入するにも) 長蛇の列に並ばなければいけない状況でした。 いや、すでに入場規制がかかっていて、 並ぶことさえできないパビリオンも 少なくありませんでした。 そんな中、 事前予約で全滅してしまった私たちとしては、 当日予約に頼るしかなかった のですが、 会場の全体像もわからず、混乱しながら人の波に揉まれていたという状況が続きました。それでも、事前に調べておいた「当日の予約開放時間」に合わせてアクセスを試みたのですが、 操作の途中にエラーになったり、予約可能と表示されても結局最後ではねられてダメ 、といった状況が続きました。 このままでは「せっかくチケットを購入し(一日券は7.500円。夜間券は3.700円)飛行機に乗ってやってきたのに、スマホを眺めたままで万博が終わってしまう」と何とも切ない状況に終わってしまいそうだったのですが、最後の最後にチャンスが残っていました。 両日とも、 午後の18時を過ぎた段階 で、 一件ずつ「シグネチャーパビリオン」の予約をすることができました。(初日が「いのちの未来」2日目が「null2」) 特に、テクニックなどもなく、列に並んでいる時や休憩している時などに、予約のページを定期的にリロードして確認していた結果、予約を取ることができたのが実際のところです。 運が良かったとしか、表現のしようがありません 。試したことといえば、1人だと予約可能な枠もあったので「もしかしたら、一人で申し込んだ方が確率があがるかも」と考え、 初日は2人分で取りましたが、2日目は1人分での予約で取ったくらいです 。2日間とも18時過ぎまでに予約が取れなかったので、このまま終わるのかな、と思っていたので嬉しいというよりは、ほっとしたというのが実際のところです。 もちろん、予約が不要で参加でき...

はじめての奈良旅(最終回 さらば奈良)

イメージ
はじめての奈良旅(最終回 さらば奈良) 電車での移動は順調だった。特に混雑も遅延もなく、予定通りの所有時間で本日の宿泊地である大阪に到着した。向かいの席に座っていた高校生が、スマートフォンを見ながら電車の乗り換えについて相談していた。こちらの方が早い、いやこの方が乗り換えが少ない、奈良で鹿が見たかったなあ、意外と奈良って遠いよな、などと話しているのが聞こえてきた。 台風襲来 飛行機は飛ぶのか? ところが宿に到着したあたりから、外の気配が怪しくなってきた。テレビで天気予報を確認すると、夜から朝にかけて台風がこの地域を通過する予想とのこと。その予想を裏付けるかのように、窓を叩く強い雨の音が聞こえてくる。ガタガタカタカタと、窓が鳴る。どんどん風と雨が強くなってきているのが感じられる。交通機関にも影響が出ていて、遅延や運休に関する情報が更新される。各地で台風による被害が出ているというニュースを見るにつけ、どうやら状況は芳しくない方向へ進んでいくように思われた。 スマートフォンで空港までのルートを確認する。 飛行場へ向かう電車が運休中と表示 された。飛行機の日程を確認すると、すでに運休が決まった路線もある。僕たちが利用する、大阪ー仙台線は今のところフライトの予定になっているけれど、朝になってみないと確定はできないだろう。テレビの画面に映し出される台風の渦は、予想のルートを北上していく。急に方向を変更して太平洋側へ逸れないかとの願いもむなしく、まるで日本列島をトレースするかのように進んでいく。 連れが明日の午後から仙台で予定が入っているため、朝一番の飛行機に乗らないと間に合わない。飛行機が運休になった時のことを考えて、新幹線で移動になった時のプランをシュミレーションしておく。朝一番で新幹線に切り替えたならば、ぎりぎりで予定の時間に間に合いそうだ。こんな時は、最悪の状況を想定して準備をしておけばなんとかなる。前に旅をした時に「お客様の予約はキャンセルになっています」と宿の受付で言われた時に比べたら、全然余裕がある(先方の確認ミスだったので、泊まることができた)。深夜に車で峠道を走行していた際に、マフラーが折れて立ち往生した時の悲壮感に比べたら…あの時は悲壮感というよりは笑うしかなかったが、まだまだリカバリーが効く。 どちらにせよ明日の朝になってみないことには、ど...

はじめての奈良旅(1)長谷寺編

イメージ
はじめての奈良旅(宮城→奈良) 旅行前夜 奈良へは行ったことがなかった。もちろん興味がなかった訳ではない。数年前に地元の博物館で興福寺の仏像をみてから、一度行ってみたいと思っていた。しかし、僕が住んでいる宮城県からは、直線距離でも600キロ以上離れている。車では厳しいから、飛行機か新幹線。もしくは夜行バスを乗り継いでの旅になる。それなりに旅費も時間も必要となるためになかなか腰が上がらず「いつか行ってみたいものだ」と、旅雑誌を眺めて考えているうちに時間が過ぎてしまっていた。 そんな奈良に行くことになった。きっかけは、ネットで旅の情報を検索している時に、格安の航空チケットを見つけた事だった。これなら費用も時間も無理なく移動できる。さらに宿を確認してみると、連休中の予約であるにも関わらず、三泊分の手頃な宿が見つかった。これは「行くしかない」と、予約を済ませ、あっという間に奈良旅が決まってしまった。出発は二週間後。何事も決まる時は、あっさりと決まってしまう。たいていそんなものだ。 一日目:仙台空港出発&神戸空港到着 仙台国際空港から、 スカイマーク で神戸へ飛ぶ。あれ?  神戸 ? そう、 こちら にも書いたけれど「仙台ー神戸」の路線が再開されたので、今回はそれを利用することにしたのだった。なので、初日は神戸と大阪を観光することにした。本当はいくつか触れておきたいエピソードもあるのだけど、今回のテーマは「はじめての奈良」なので、初日の記録はざっくりと割愛する。機会があれば、いつかどこかで書いてみたい。 そんなわけで、一日目は「 仙台国際空港  → 神戸空港  →大阪泊」で終了。夜は大阪の街で、飲めや食えや、ということもなく、いい感じのお好み焼き屋さんへ行って、ほくほく食べて、すこしだけ飲んで早めにホテルへ向かった。持参したガイドブックを見ながら、ホテルで明日以降の具体的な計画を考える予定だった。 ホテルで「めまい」に襲われる ・・・今「だった」と書いた。そう、予定ではゆっくりと資料を検討するつもりだった。ところが、ホテルで風呂にはいって外に出た途端、急に目眩に襲われたのだった。あわててベットに腰をかける。水を飲む。なにもしていなくても、背中にじっとりと汗がにじむ。おそるおそる頭を上げると、軽く目眩がやってくる。いったいどうなっているのだ。こ...